大判例

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仙台高等裁判所 昭和26年(う)641号 判決

検察官は反証として、金又先に対する司法警察員、検察事務官の各作成に係る供述調書の取調を請求したところ、裁判官は弁護人の意見を求めた上、検察官請求の各書面を採用証拠調を為す旨決定しこれが証拠調を経由しているのであるが、これ等の証拠については弁護人において証拠とすることに同意した形跡が存しないのであるから、検察官作成の調書を除いては、原審が如何なる法律上の根拠に基いてこれを取調べたのか不明である本件においては、この点に関する原審の訴訟手続には法令の違背がある。

検察官は当時金又先を証人として喚問することを請求し、弁護人はこれに異議ない旨を述べたので、検察官はその尋問に代えて差し戻し前の原審第二回公判調書中の同証人の供述部分の取調を請求し裁判官は弁護人の同意を得てこれが取調を為した旨の記載があるのであるから、同証人の検察官に対する供述調書は、刑事訴訟法第三百二十一条第一項第二号に依り証拠となし得るものと解すべきである。尤も原判決の証拠中には検察事務官作成の供述調書(昭和二十四年六月二十一日附同年十二月二十日附)と記載されているが、記録に表れた調書の記載自体からすると、右六月二十一日附のものは検察官事務取扱検察事務官中村三朗、十二月二十日附のものは副検事石川善次郎の各作成に係る供述調書であることが明らかなので、この点に関する前示記載は誤認と認めるからこれ等両調書はいづれも検察官の作成に係る調書として取扱うのが相当である。

(後略)

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